とりあえず
 当子三月サ一日雪の上ニて奥々御境見分の節大小屋谷ニ壱ヶ所も

 書付致し置不申付今日サ一日の日記シニ書付壱ヶ所大小屋ニ記ス也

 御境通り弐町計結分ヶさせ置帰る但もやハ壱本も切らせ不申

 先ツ笹計結分ヶさせ申候殊の外の繁り殊ニ雨天故人足共手

 ここへ候て難儀 七ツ前小屋着此時日光相見申候最早何れへ

見廻申間も有之間敷と罷出不申候雲ハ入雲也 射矢よりもはやく

雨降此夜小止なし金助ハ小屋ばんながらわらじ作らせ申候

同サ三日雨降申候へ共人足金助蔵之助権太郎与惣四人

 召連麦島より大小屋谷土塚へ登り昨日結留メ迄見廻

爰より結分ヶさせ申候御境之着候節五ツ半也 昼前蔵之助おこり

ふるひ出し候付小屋へ戻ス昼過より又々大雨降出風強ク 大難儀

然共結分ヶさせ居申候白木谷高岩すより壱町程下モ迄

結分ヶさせ候処大雨風ニて人足共☆クぬれ手こごへ難相勤

候付三人共召連大小屋右又え下り麦島へ帰る御境御山内無別条

書付数多大小屋右又桧かぶに壱ヶ所記ス 御境ニ昼過より

 記シ候書付ハ皆々雨ニて滑申候蔵之助ハおこりニて大小屋谷

 の内ニてさあ申由 源次郎ハ小屋ばん 大小屋谷ニ今月朔日の

 日付ヶニ内木彦七様雨天御見廻被遊候御書付数多有之也

 七ツ半比小屋着暮ニ雨止申候 大小屋谷水余程増也 今日

 雨風ニて殊の外さむくなんぎ  源次郎ハ小屋ばん

同サ四日 麦島より人足源次郎金助蔵之助与惣右四人召連大小や